宮古そば・ソーキそば・タコそば・ゆし豆腐そば 沖縄そば巡り in 宮古島 / Miyako Island
沖縄を訪れたら、まずは食べたい沖縄そば。
2020年12月に初めて訪れた宮古島では、「宮古そば」と呼ばれています。石垣島を含む八重山諸島では「八重山そば」ですし、各地域ごとにご当地そばが存在します。
伝統的な宮古そばは、少し細めで縮れのない麺に、スープは豚と鰹で取ったあっさり系。そして、一番の特徴はその盛り付け方にあるようで、豚肉やかまぼこなどの具材を麺の下に隠し、一見、刻みネギだけの「かけそば」のように見せるのだそう。
ただ、現在は一般的な沖縄そばと同じく、宮古島でも具材を麺の上にのせる方式が主流のようで、今回の旅で食べたそばのうち、このような古くからのスタイルで出て来たのは1度だけでした。
逆に各お店で共通していたのが麺の形状。本島の沖縄そばは、やや太めでちぢれていたり、平麺だったりするようですが、宮古島ではやや細め or 中太のストレート麺が多数でした。スーパーの麺コーナーで並ぶ冷蔵の宮古そばも同様でしたね。
この宮古そば、普段私が食べてる麺類、ラーメン・うどん・そば・素麺など、どの種類にも当てはまらないタイプで、食感が特徴的。無理やり例えるなら、こしのない細うどんとでも言う?
もそっと切れる感じの麺で、麺に対して一般的に美味しいワードとして使われる「もちもち」「ツルツル」「むっちり」「コシがある」など、どれにも当てはまらず。けれど、この麺が鰹の効いたスープとまた良く合い、どこのお店で食べても美味しくて、飽きずにランチは毎食そばでした。
ネットで人気店などもすぐに調べられるので、その日の観光先に合わせてお店をピックアップすると良いですね。訪れた6軒の宮古そば屋についてまとめてみました。
大和食堂
まずは1日目、到着した日の午後に伺ったお店、大和(だいわ)食堂。
宮古空港に着いたのが14時で、その後、車を借りて宿のチェックインを済ませてから向かい、お店に着いたのは15時半回っていました。
店に入ると、「今の時間はそばしかやってないけど・・」とのことでしたが、宮古そばを食べに来たのだから全く問題なし!
初めての宮古島、記念すべき第一食目のオーダーは勿論、宮古そば。
大と小で迷って、お店の人に大きさを尋ねると、隣のテーブルで食べている人の丼サイズで大とのこと。見た目、普通サイズの丼で、お昼ごはんも抜きだったので、大を注文。程なくして運ばれてきたのがこちら↓。
メニューの店名横に記載されている「昔ながらの宮古そば」という謳い文句通りのオーソドックスな姿に、「おお〜っ、例の盛り付けねー!」と、軽くテンション上がります。
鰹出汁が効いた旨味のあるあっさり味のスープに、麺は中太のストレートタイプ。スープとのバランスも良く、コーレグースを加えると、辛さで味が締まってこれも良い。王道の宮古そばでそば巡りの幕開けとなり、満足です。
ちなみにサイズの方は、普通に1食として食べるなら、女性の場合でも大でちょうど良いんでないかと。小は1日で何軒かそば巡りをする場合や、おやつ代わりのサイズと考えたら良いと思います。
補足事項として、ネットの情報では、朝9時半〜19時までの通し営業となっているのですが、私が訪れた日は、私たちが店を出た後(16時ごろ)、準備中の札に変えていたので、日によって空いた時間は閉めている場合があるかもしれません。加えて、食事時以外の時間帯は、そばメニューのみの対応かと思われます。
所在地: 〒906-0012 宮古島市平良西里819−3
営業時間:9:30〜19:00
定休日:火曜日
お食事処すむばり(すむばり食堂)
滞在2日目は、北部の池間島を観光。嵐のような暴風雨の中、池間大橋を渡って池間島をぐるりと回り、橋のたもとの土産店を何軒か物色し、11時のオープン時間に間に合わせて店に到着。
さすが人気店!駐車場はそこそこ停められるスペースがあるにもかかわらず、開店時間直後で、ギリギリ停めることができました。ちなみに私たちが店を出た12時過ぎ頃には、駐車場に停められなかった数台が、店の周りに路上駐車していましたね。
店内はお座敷メインでかなり広め。ですが、配置されているテーブルが、4〜5人囲める大きめサイズばかりなので、そこを1グループで使うとなると、割とあっという間に満席となってしまいます。私たちを含め、でっかいテーブルを2人で1つ使っている客が大半でした。
さて、ここのお店は蛸が有名とのことなので、蛸を使ったそばの中から、2品チョイス。
夫が頼んだのは、宮古そばにたっぷりの蛸野菜炒めと若布がのっかった、お店の名前を冠したすむばりそば。
味見しましたが、思った以上に蛸がたっぷり入っていて、柔らかくて美味しかったです。そばの味のベース自体は、宮古そばと同じだと思います。
私は事前に読んだ口コミで惹かれた、墨入り蛸焼きそば。若布のお味噌汁とお漬物付き。
運ばれてきたタコ墨焼きそば、見た目からしてかなりなインパクトですが、味もとても印象的。
黒い麺ものと言えばイカ墨スパゲティ位しか食べたことないのですが、トマトソースがベースのイカ墨スパとも全く違った味わいで、コク深く濃厚なソースが宮古そばのむっちり麺に絡んで、これはすごく美味しい!
味は濃いめなのでパンチもあり、量もたっぷりボリューミー。女性には多めなほどです。今まで食べたことのないクセになる味わいだったので、次回訪れる機会があれば、また同じものを注文してしまいそう。
そうそう、この手の料理は、食べた後の口元や歯の汚れが気になり、外で食べるには躊躇しますが、食後に鏡でチェックしたところ、ほとんど黒くなっておらず、その点もgoodでしたよ。
お食事処 すむばり
所在地:〒906-0002 宮古島市平良字狩俣768−4
営業時間:11:00〜17:00(1〜3月は11:00〜16:00)
定休日:水曜日
丸吉食堂
滞在3日目は島南部をメインに観光。最東端の東平安名崎から真っ直ぐ西へ進んで、来間島を訪れるルートです。そして、この日もまた暴風雨。泣
傘がさせる状況でないほどの強風(というか、恐風)だったため、東平安崎灯台で見事にずぶ濡れになってしまい、車内の暖房をガンガンきかせながら、お目当ての丸吉食堂に到着したのは、11時頃でした。
店内は広々としていますが、前日のすむばり食堂と同じく、大きめのテーブルが配置されているので、1〜2人で1つのテーブルを使用すると、人気店のため、常に満席に近い状態になりがちでしょうか。
メニューを撮り忘れたのですが、料理は、ソーキそば / てびちそば / 三枚肉そば / 宮古そば(宮古そばのみ 大小の2サイズ)と、潔くそばオンリーに注力されたの4品のみ。一番人気と書かれたソーキそばを注文しました。
運ばれてきたドーンとどでかいソーキの迫力ったら!これは見るからにボリューミー!そばと一緒に、骨を入れる用の空の小皿が添えられました。
こちらのそばは大蒜がしっかり効いていて、一般的な宮古そばのスープと比べると、ややがっつり系。多めに入ったキャベツが、シャキシャキといいアクセントになっており、大蒜風味のスープとも相性良く、紅生姜も良いお仕事しています。そして、大迫力のソーキはとろんととても柔らかで、これまた美味しい〜〜!
しかし、おっきいの2個とちっさいの1個は、私にはちょっと多かったので、1つ夫にあげました。
ソーキのボリューム故、今回の旅で食べた5杯のそばの中で、最もお腹が膨れた1杯で、夜までお腹いっぱいだったのをよく覚えています。
ほろっとほぐれるとろとろのソーキは、是非とも食べるべきだと思うので、ソーキそばの小があればいいのになーというのが、率直な感想ですね。
所在地:〒906-0108 沖縄県宮古島市城辺砂川975-1-1
営業時間:10:30〜18:00(夏期は10:30〜20:00)
定休日:不定休
伊良部そば かめ
滞在4日目は、島の北西部に位置する伊良部島を回るプラン。そしてこの日もまたまた暴風雨。泣泣
下地島空港や、佐良浜港にある奥原鰹節工場などに立ち寄って、お店に到着したのは11時過ぎでした。
店のすぐ脇の駐車場はさほど広くないので、混むと停めるのが大変かもしれませんが、もしかすると、別の場所に駐車スペースがあったのかな?
こちらのお店は食券を先に求めるスタイル。ここでもまた一番人気と表示された、店名を冠するかめそばをチョイス。初めてのお店だと、どうしても一番人気の品を注文してしまいます。
お座敷に座ると、周りに貼ってあるポップに目が行って、つい、追加で頼みたくなりますが、部屋で食べる晩ごはんで、お刺身や海ぶどうなどを毎夜食べていたので、まあいいかーとなりました。なかなか魅力的なラインナップでしたよ。
かめそばには、定番の軟骨ソーキや三枚肉の他に、手作りゆし豆腐がトッピングされているのが高ポイント。
うーん、これは今まで食べた宮古そばの中で一番好きかも!!なぜなら、麺がとても美味しい。ツルツルしていてコシがあります。どうやら自家製麺とのことで、納得。
沖縄そば独特の、もそっとした食感の麺も美味しいのだけど、やっぱりコシのある麺の方が私は好きなんだなーと、改めて感じた次第です。伊良部島の鰹節を使用しているという、優しい味わいのスープも上品で、かめそばとっても気に入りました。
所在地:〒906-0506 沖縄県宮古島市伊良部字長浜251
営業時間:11:00〜15:30、18:00〜21:00
定休日:不定休
古謝そば屋
さて滞在5日目の最終日。この日の午後3時前の便で宮古島を発つので、最後のランチもやっぱり宮古そばに。笑
天気はようやく、曇り時々小雨という3連日暴風雨からはかろうじて脱したものの、最後までお日様を見ることはない滞在となりました。泣
やって来たのは、平良中心地区にある老舗、古謝そば屋。到着したのは11時半ごろ。ちょうどオープン直後の第一陣で席が埋まってしまったようで、15分ほど店の前で待ちました。
中に入ると店内は広々として天井が高く、これまでに訪れた食堂的なそば屋さんとはガラリと違う様相で、カフェに近い感じです。
私が頼んだのは、またまた店名の付いたKOJASOBA。色々な具材がちょっとずつのっかっているところに惹かれました。店名を冠したそばは、お店の推しだと勝手に解釈してますが、実際のところはどうなんでしょう?
夫はソーキそばをオーダー。周りを見てると、そばセットを注文している人が多かったです。
KOJASOBAは、もずくがのっているのが高ポイント。沖縄っぽくてとても良い。豚肉がガッツリたくさんより、色んな具材がちょっとずつの方が嬉しい中年女子です。笑
麺・スープともマイルドな万人受けする味わいで、しみじみ美味しく、さすが人気店。王道な宮古そばを提供するお店かと思います。
古謝そば屋
所在地:〒906-0013 沖縄県宮古島市平良字下里1517-1
営業時間:11:00〜16:00
定休日:水曜日
皆愛屋
2021年6月に再訪した宮古島。この時は一人での行動が多かったため、外食したのはこちらの1軒のみでした。
市の中心部からだと車で15分ほど、来間島に近い島の南西部に位置する、皆愛屋(みなあいや)。
口コミ評価が高く、ゆし豆腐ののった宮古そばが評判で、地元客からも支持を集めているお店です。
土日が定休日のため、初回に訪れた際は、日程の都合で行き損ねてしまったため、半年後の再訪の際、行ってきました。
お店は、カウンター席のある店内と、屋根はあるもののガラス窓がはめ込まれておらず、半外に近い感じのテーブル席があり、コロナ禍で利用はテーブル席のみとなっていました。
私たちが到着したのは11時半少し前。先客は1組でしたが、お持ち帰り(ゆし豆腐?)のお客さんが、ひっきりなしにやって来ていました。
注文したのは、全部のせの「皆愛屋そばセット(1280円)」。なかなかなボリューミーさですが、私が食べきれない分は、夫が喜んで食べるので問題なし。笑
セットにはおそばの他に、黒米・カレー・ジューシー・味噌の4種類から選べる「とうふおにぎり」と「おから」、「豆腐もち」が付いてきて、「皆愛屋そば」は名物のゆし豆腐そばに、豚肉とかまぼこがトッピングされています。
注文して程なく運ばれてきました。まずはおそばから。
一口食べた瞬間に、ほわほわゆし豆腐の優しく、けれども、しっかり感じられる大豆の味わいに口元がほお〜っ緩みます。上品な鰹出汁と豆腐・麺のバランスも良く、とてもとても美味しくて、ものすごく好みのおそばです。
豆腐おにぎりはジューシーをチョイス。にぎったジューシーにおからの衣をまぶし、揚げ焼き?してあるのかなと思うのですが、あるようでない一品。一度は味わっておきたいですね。素朴でお袋の味的なおからや、ごま団子に似た豆腐団子も口直しに最適です。
個人的にはゆし豆腐がものすごく気に入ったので、次回お店に行ける機会があれば、中年女子向けにボリュームを考慮して、おそば無しのゆし豆腐セットか、単品でゆし豆腐そばを頼むかな〜。
島の中心部からは、少しだけ離れた立地ですが、ゆし豆腐loverの私にとっては、宮古島に行く度に訪れたいお店になりました。
所在地:〒906-0305 沖縄県宮古島市下地与那覇1450
営業時間:11:00〜15:00
定休日:土・日曜日
そば巡りマップ
最後に、今回訪れたお店の位置関係を載せておきます。
地図内、赤いマークが2019年に訪れた5軒、黄色のマークの内1軒は2020年に訪れたお店と、未訪の1軒になります。
未訪問店は、次回の覚書として載せておこうと思います。
島とうふ 春おばぁ
宮古空港から近い、島とうふ 春おばぁ。
到着した日に空港から寄ってみたところ、コロナ禍で休業されていました。店内を外からちょっと覗いてみた感じ、もう何ヶ月も閉めておられる状態だと思います。
とても美味しそうなお店だったので残念。コロナ収束後には、再開されますよう願っています。
所在地:〒906-0013 沖縄県宮古島市平良下里3107-140
まとめ
今回食べた全てのお店で、クレジットカード使用不可、支払いは現金のみでした。
食べログなどの口コミを参考に、その日の観光ルートとお店の定休日を照らし合わせてチョイスした宮古そばの評判店、どのお店も個性が光り、甲乙つけ難いですが、個人的には皆愛屋と伊良部そばかめが、特に気に入りました。
中心街や空港からも近い、大和食堂や古謝そば屋は訪れやすいですが、その他のお店は、中心地からだと30〜40分以上かかるところもあります。ですので、定休日と営業時間は抜かりなく要チェックです!
(記載情報は、大和食堂・すむばり食堂・丸吉食堂・伊良部そばかめ・古謝そば屋は、2020年12月、皆愛屋は2021年6月現在のものです)