暮らすように旅する自炊旅の食卓

JOURNEY COOKING

ポルトで2日通った CONGA コンガ 安くて美味しいポルトガル料理レストランで味わう ビファーナ&砂肝煮 / Porto

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -

左:ビファーナとビア、右:砂肝の超柔らか煮込み

旅行前に読んだ馬田草織さんの食旅エッセイ「ムイト・ボン!ポルトガルを食べる旅」の冒頭に出てくる、ビファーナ(ポルトガル風豚肉サンドイッチ)の有名店、コンガ。ものすごく美味しそうに紹介されていたので、ポルトに行ったら是非とも訪れたいと思っていたレストランです。
著書に記載されていた通りの美味しさに加え、お手頃価格なこともあり、ポルト滞在2泊のうち、2日連続で通ってしまいました。
毎度、長期の旅は自炊がメインなので、レストラン関係の情報には疎いのですが、今回、このコンガがとても気に入ったので、記憶にとどめるべく、お店で食べたものなどを書き留めてみます。

間口はそれほど大きくないですが、2階もあるので収容人数はたっぷり

 

まずはともあれ、絶品ビファーナ bifana

お昼過ぎに高速バスでポルトに着いて、宿に荷物を置き、とりあえずランチということで、真っ先に向かいました。
店内入ってすぐの位置にカウンターがあって、立ってビアを飲みながら、ビファーナをかじってるおじさん数名。時間は14時少し前でしたが、テーブル席の方もなかなかな賑わいです。

私たちはこのカウンターのすぐそばのテーブルについたので、食事している間、何人もの人がカウンターで軽くつまんで出入りする姿を目にしました。男性が多数でしたが、中にはキャリーバックを転がしながら入店し、カウンターで立ったまま食事するお婆ちゃんもいて、きっと常連さんなんでしょう。その姿がキマっていて、なんだかすごく格好良い!

さてさて私たちも注文。まずはビアで乾杯し、名物のビファーナもすぐに運ばれてきました。

ポルトガル滞在中、ビファーナを食べたのは、結局このお店だけなので、食べ比べ出来た訳じゃないのですが、かぶりついて即ざま「うわ〜〜っ!」と思わず声が出てしまうほど、ものすごく美味しい!!
パンの表面はサクッとしているけど、内側はふわふわで、豚肉は極薄いしゃぶしゃぶ肉。本当に薄くて口の中で溶けていきます。そして、この豚しゃぶ肉がまとっているピリ辛ソースがこれまた絶品!ポルトガルの唐辛子ソース、ピリピリソースやパプリカパウダーを使ったソースのようで、かなりオイリーなのだけど複雑な旨味があり、ビアが進む進む!!カロリー的にはそこそこあると思うのですが、不思議と軽い味わいで、ペロッと胃袋に消えてしまいました。

店頭で仕込まれているビファーナのソース。快く撮影させてもらえて嬉しい。

 

こちらもオススメ!砂肝の煮込み prato de moelas

ビファーナが美味しすぎて、あっという間に完食してしまったので、「もう1個頼んじゃう?」となりましたが、とりあえず、初めにオーダーしていた品を食べてからということで、飲み物だけ追加し、夫も私もヴィーニョ・ベルデ(白ワイン)の小瓶を1本ずつ。

そして次に運ばれてきたのが、鶏の砂肝の煮込み(prato de moelas、moelas が砂肝で、直訳すると砂肝プレート)です。
この砂肝煮込み、適当に頼んだ1品だったのですが、ビファーナに匹敵する美味しさで、これまた一口食べて目が真ん丸に。味的に多分、ビファーナと同じソースで煮込んであるので、当然うまうまなのですが、特筆すべきはその柔らかさ!!砂肝がものすごく柔らかく煮込まれていました。

砂肝は食べてびっくりの柔らかさ

日本では、砂肝のコリコリした食感を楽しむ料理の方が主流だと思うのですが、コンガの砂肝煮はふんわりソフトな口当たりで、とっても印象的でした。そういえば、数日前にリスボン近郊の街カスカイスで食べた蛸もそうだったのですが、サラダに入っている蛸が柔らかく茹でられていて、驚いたのを思い出しました。

その時の記事はこちら

 

砂肝と同様に、日本で蛸サラダといえば、プニュッ&プリンとした、歯ごたえのある茹で蛸が入っている場合がほとんどですが、そのお店では、サラダの蛸がおでんの蛸と同じ超ソフトな食感だったのです。蛸も砂肝もここまで柔らかくするには、かなりな長時間、茹でる or 煮込まないといけないので、手間をかけてるんだなあ〜とわかります。
たまたま私が食べたレストランの一品が、そうだっただけなのかもしれませんが、仮に、ポルトガルでは、砂肝や蛸は柔らかくして食べるものと認識されているなら、逆に、ポルトガルの人が日本にやって来て、こちらで一般的な弾力のある砂肝や蛸の料理を食べたら、どんな風に思うのかな?と想像すると面白いですね。きっと私と似たような驚きがあるんじゃないかなあ。

砂肝煮の量が見た目以上にたっぷりあり、結局、この1品を頂くとそこそこお腹が膨れたので、この日はこれにてお会計。ビファーナ€2.20×2、ビアが€1.30×2、白ワイン(250cc)€1.50×2、砂肝煮込みが€4.00で、合計€14!
昼から二人でビアもワインも飲んで、このお値段で済むなんて!!酒好きにはアルコールがお安いのが本当に嬉しく、この時点で、ポルトでどこかに外食するなら、またコンガだな〜と決定です。

 

ポルト空港で食べた砂肝の煮込み moelas estufadas

話が少し逸れるのですが、コンガの砂肝煮込み繋がりで、もう一品ご紹介。

帰路のポルト空港で、本来乗るはずだったルフトハンザ便が欠航になってしまい(泣)、その関係で、空港で使えるミールクーポンが航空会社から配られました。その額、二人で€30。空港でちょこっとランチするには十分な額です。
振替になったターキッシュ・エアラインのチェックインカウンターが開くまで、2時間近くあったので、このクーポン使って一休みすべく、空港内をうろつきましたが、ポルトの空港はそれほど大きくないのか、食べるところが少なめでした。もともとビアが飲めたら嬉しい夫婦なので、目につくのはやはりビール会社の看板。そこで、スーパーボック直営と思われるファーストフード店的な飲み屋に入りました。

カウンターでミールクーポンが使えるか確認し、ビアとつまみのセットを2種類オーダー。すると店員さんが、€30まで使えるのだから、もっと頼めと言います。
え?でも二人だし、この後ラウンジに行こうと思っていたので、そんなに必要ないし・・と、「じゃあ、とりあえずビアをもう1杯ずつお代わりで。」とお願いすると、「それでもまだ€7以上も余ってるよ。」と言われ、モタモタしていたら、レジに行列が出来始めて更におろおろ。。。

結局、別の店員さんが私を他のコーナーに連れてってくれ、店内で売っているスイーツを買えばどうかと勧められるも、特に食べたいものがない・・・。もう、残金はそのままで良いですと言おうとしたところ、ほぼ無理矢理?パステル・デ・ナタ(エッグタルト)を6個お土産に詰めたら、合計€32になるから、€2は自腹になっちゃうけど良い?みたいなことを言われ、私的には、それならパステル・デ・ナタの個数を減らして、実費が出ないようにしてくれればいいやん!と思ったのですが、それを上手く伝える語学力がないため、まあいいかと思い、「じゃあそれで。」と了承。
とにかく店内のスタッフさん、皆、親切心で勧めてくれているのが伝わるものの、その時は思考能力が追いつかず、どうでもよくなっちゃったのですが、今から思うに、多分、持ち帰り箱の大きさの関係で、個数が減るとタルトが動いて潰れてしまうので、箱ぴったりの6個を打診してくれたのだと思います。

なんだか前置きがすごく長くなってしまったのですが、言いたかったのは欠航のことでも、エッグタルトのことでもなく、砂肝の煮込みです。笑

左が moelas estufadas

注文した2種類のおつまみのうち、一つがコンガで食べて虜になった砂肝の煮込み(このお店では moelas estufadas との表記で、直訳すると砂肝シチュー)、もう一方はプロシュートとモッツアレラの盛り合わせです。
ここの砂肝煮も、コンガ程ではなかったもののやはり柔らかい。2軒でしか食べていないので何とも言えないのですが、ポルトガルの砂肝は柔らかい方が主流という推測は、ますます正しそうです。
ソースの味もコンガと似てるようでいて違うのだけど、オイリー且つ濃厚で美味しいことには変わりなく、家でこのソースを再現してみたいと、ピリピリソースやパプリカーペーストのマッサという調味料も買って帰ってきたのですが、未だ作れていないので、近いうちに試してみるつもりです。

参考までに、こちらのお店もさすがスーパーボックの直営店、ビアが安くて呑んべえ夫婦にはポイント高かったですね。値段はそれぞれ、400ccのビアと砂肝煮のセットが€7.95、同じくビアとプロシュートのセットが€9.95、ビアのお代わりが2杯で€5.50、持ち帰りのパステル・デ・ナタ€9.30で、先述した通り合計€32。ミールクーポンと残り€2を現金で支払いました。

まだスーツケースを預けていなかったので、エッグタルトは手荷物にせずスーツケースへ。帰国後、箱を開けてみると、どれも、ほぼほぼ原型を留めていたので、店員のお姉さんのアドバイスに従っておいて正解でした。笑

 

二度目はトリパス tripas

話をまたコンガに戻し、翌日は、朝昼兼用のお昼前の時間帯に店を再訪。まず注文するのはやっぱりビール!朝や昼時からのアルコールは、旅先ならではで、最も楽しみにしていることの1つ。

お料理の方は、前日のビファーナと砂肝煮がすごく美味しかったので、また食べたかったのですが、せっかくなので別のものにして、バカリャウ(干し鱈)入りのオムレツと、ポルト名物、鶏モツ煮込みのトリパスを注文。

バターの風味が良い、シンプルな塩味のバカリャウオムレツ

オムレツの方は特段目新しさはなく、普通においしい。一方のトリパスは、大皿になみなみ注がれたソースの中には、色んな部位のたっぷりの鶏モツと白いんげん豆。そして、それとは別にターメリックライスが添えられており、かなりボリューミーです。
お味の方はと言うと、様々なスパイスが効いたカレー風味のソースで煮込まれていることもあって、臭みは全くなく、モツもとろりと柔らか。これまたワインの進む私たち好みの味で、ごはんにもよく合いました。

トリパスをつまみながら、赤ワインをボトルで追加注文。この時点でかなりお腹が膨れていたのですが、翌朝にはポルトを発ち、もうお店には来れないので、最後1品は迷って、ホットドックタイプのビファーナをオーダー。

前日に食べたビファーナとの違いは、パンの形状と、中にチーズがかかっているという点。親切に初めから2等分してありました。このドックタイプのパンも、上面はサクッと香ばしく、チーズが溶ろけているためリッチなテイストで、これまた旨し。一度は看板メニューのビファーナを食べるべきだとは思いますが、チーズ好きにはこちらもオススメです。

この日も朝からビアとワインをしっかり飲んで、がっつり食べて、満腹&ご機嫌!
2日目のレシートが見つからず、金額の詳細が書けないのですが、確か、トリパスが€8、オムレツとドッグタイプのビファーナが各€4〜6、飲み物込みで総額€27〜28位だったかと。ビファーナ以外の料理も美味しい上に良心的で、何度でも通いたくなるお店です。

 

店舗情報

写真を整理し、この記事を書きながら、またコンガに訪れたくてしょうが無くなりました!

最後にお店の地図を。通し営業しているので、気軽に立ち寄れる点もありがたいですね。

CONGA 公式サイト

記載の金額は、2019.5現在のものです。

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© JOURNEY COOKING , 2019 All Rights Reserved.