暮らすように旅する自炊旅の食卓

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ドン・ルイス1世橋から眺める絶景と、飛行機が欠航になった時にすべきこと ポルト・ポルトガル自炊旅行記4 ‘19.5 / Porto, Portugal

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ポルトガル旅行もいよいよ現地の最終日。
ということで、滞在中に「これって、ポルトガルスタンダード?」と、私が感じたことをいくつかピックアップしてみます。

1、車の通行がなければ、信号を気にしない歩行者が多い(車が通り過ぎると、赤でも普通に横断)。
2、信号のないところで(主に横断歩道近辺)歩行者が道を渡ろうとすると、車はすぐさま停止して、横断させてくれる。
3、歩きタバコをしている人が意外にいる。
4、さすが世界一のコルク生産国なだけあり、€2〜3のお安いワインですら、ほぼ全てコルク栓が使われていた。

1の歩行者の信号無視は微妙ですが、2の歩行者優先はヨーロッパでは当然のことなのか?北欧を旅した時も、歩行者優先が徹底していて感心しました。ですが、単にこれは日本の車のマナーがダメすぎるということですよね〜。
3の歩きタバコの人は、日本ではもう10年以上、見かけてないような気がするのですが、たった1週間滞在しただけでも、何人も見かけました。小さいお子さん連れは、ちょっと気にしていた方がいいかもしれません。
4のコルク樫が名産ということは事前に知っていたのですが、ワイン売り場で、安ワインから高いものまで、見事にコルク栓だったので、へえ〜っとなりました。普段、スクリューキャップや箱の安いワインを愛飲してる私は、コルク栓というだけで、なんとなく高級に感じてしまいます。笑 実際、ポルトガルのワインは安くて美味しいものがたくさんありました。

旅程 2019年5月(9日間)

往路:成田ーブリュッセル(ANA)

   ブリュッセルーリスボン(ブリュッセル航空)

宿泊:リスボン5泊ーポルト2泊(←今回はここの滞在記、後編)

都市間移動:Rede Expressos(高速バス)

復路 購入路線:ポルトーフランクフルト(ルフトハンザ航空)

        フランクフルトー羽田(ANA)

  →実際利用:ポルトーイスタンブールー成田(ターキッシュエアライン)

ポルト自炊旅行記(前編)はこちら

 

ドン・ルイス1世橋

DAY7

翌日には帰国するため、この日が実質ポルトガル滞在の最終日。なんですが、疲れが溜まってきたのもあり、何となく精力的に観光する気力がわかず、そうは言っても、ポルト随一の眺めは見ておかねばということで、まずはドン・ルイス1世橋へ向かうことに。
と、その前に、前日伺ってとっても気に入ったレストランCONGAを再び訪れ、朝昼兼用のブランチ。

ポルト名物の鶏もつ煮込み、トリパス

コンガでの食事についての記事はこちら

 

2日連続でしたがやっぱり美味しい!腹ごしらえが済んだところで、散策開始です。
旧市街のドウロ川北岸から対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区へ、歩いてドン・ルイス1世橋を渡ります。橋は2段構造になっていて、上部はメトロ、下部は車走行用となっています。

ドンルイス1世橋のメトロが走行する上部。中央の白い建物がノッサ・セニョーラ・ド・ピラール修道院

橋の上からの景色も素晴らしいので、渡りながら何度も足を止めてシャッターを切り、なかなか橋の向こう岸に辿り着かず。。。笑

それでもやっぱり、橋を渡りきった対岸、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアの展望スペースからの眺めは最高でした!

ドン・ルイス1世橋のふもとから撮った旧市街

対岸から見た旧市街は、丘陵の傾斜上にオレンジ屋根のカラフルな建物がぎっしり建ち並び、本当に絵になる眺望。いつまででも眺めていられますね〜。
事前の下調べで、高台にあるノッサ・セニョーラ・ド・ピラール修道院からの眺めが、これまた素晴らしいと知り、行ってみることにしました。

ノッサ・セニョーラ・ド・ピラール修道院

修道院は、ドン・ルイス1世橋の南東、見上げた位置にあり、橋からすぐ近くのように思えるのですが、修道院への入口が橋とは反対側にあるため、想像以上に距離があります。また、高台に建っているため上り坂になっていて、到着するのに意外と体力使いましたね〜。

ノッサ・セニョーラ・ド・ピラール修道院

しかも、せっかくゼイゼイ言いながら辿り着いたというのに、この時は何の工事なのか?巨大なクレーンのような鉄塔がデーンと視界を遮っており。。。だいーぶ残念な景色。泣 ものすごくがっかりです。。

邪魔すぎる!黄色のクレーン

橋の西側。右下に写っているのは、ちょうど橋の上を通過するメトロ

私個人的な結論から言うと、橋をメインに旧市街全体の写真を撮りたい場合は、修道院から撮るのがベストだと思いますが、カラフルな建物群のカイス・ダ・リベイラを中心に撮るなら、対岸の橋のふもとからでも、それなりに納得できる1枚は撮れると思います。

 

エル・コルテ・イングレス デパート

ドン・ルイス1世橋近辺で、ひとしきり景色を堪能して写真も撮ったので、夫とはここから別行動。
最終日だったので、私はお土産を買うため、デパートのエル・コルテ・イングレスへ行こうかな〜と思っていたところ、ちょうど目の前(メトロ用の橋のふもと、南西位置)に、デパートののぼりが上がっていて、横に立っていた案内のお姉さんに尋ねると、お店までのシャトルサービスがあるとのこと。

左上:乗り場はノッサ・セニョーラ・ド・ピラール修道院の高い塀の向かい。
右上下:シャトルサービスのパンフレット

この場所からだと、エル・コルテ・イングレスへは、メトロD線の Jardim do Morro 駅から Joao de Deus 駅まで、3駅乗ればいいだけなのですが、私はメトロのパス券などを購入していなかったので、シャトルサービスをお願いすることに。
案内のお姉さんが店で待機しているドライバーに電話をかけて、ここまで迎えに来てくれるという段取りで、車が来るのに10〜15分くらいかかるとのこと。私の他にも利用者がいて、到着した7〜8人乗りのバンは満席になりました。

お迎えのバンが走り出してしばらくすると、渋滞にはまったのか?車がちっとも動かなくなり、5分以上経過。何やら前方で事故が起こったらしく、ドライバーさんが、「や〜これはしばらく動かないよ!」的なことを言ったので、私を含めほとんどの乗客が降り、メトロ1駅分くらいは歩く羽目に。迎えが来るまでに15分ほど待ったにも関わらず、結局歩きだなんて、なんだかな〜でした。

軽い接触事故なのか?ひどい事故という感じではなかったのはまだ幸い

エル・コルテ・イングレス ポルト店

なんだかんだとドン・ルイス1世橋から30分以上かかって、ようやくデパートに到着。
シャトルバンの案内係のお姉さんにもらったパンフレットに、観光客が10%引きで購入できるサービスが記載されていたので、インフォメーションデスクへ行って尋ねてみると、食料品は割引対象外なのだとか。残念。それでも、レストランフロアで使える、小さなスイーツが食べれるクーポン券をもらえてラッキー!

リスボンのエル・コルテ・イングレスの方が、規模が大きいと思いましたが、こちらポルト店も品揃えは十分。デパートでも割高なものばかりでなく、種類も値段も幅広い取り扱いなので、スーパーloverの私にとっては楽しくて仕方ない場所、何時間でも過ごせてしまいます。。

さすが缶詰天国ポルトガル、圧巻は缶詰売り場! 街の土産物屋さんにも、魚介類などの可愛い缶詰がたくさん売られていますが、平気で1個€5とかするので、缶詰を買うならエル・コルテ・イングレスが一押しです!とにかく種類が多いので、土産物屋の半額以下でも可愛いくて、美味しそうな缶が見つかります。ちなみにピンゴドーセでは、お手頃価格の缶詰を置いていますが、種類は少なめでしたね。
ただ注意点としては、エル・コルテ・イングレスは、スペインのデパートなので、スペイン製品が多いということ。made in Portugal にこだわる場合は、商品を要チェックです。PB商品も多いので、半分か、多分それ以上、スペイン産だと思います。

上:きらびやかな魚介売り場、左下:オリーブ油のコーナー、右下:サービスのスイーツ

あれこれ悩んで買い物した後は、レストランフロアへ移動して、クーポンを使ってスイーツを食べながら一休み。飲み物はコーヒー紅茶、ポートワインから選べて、勿論ワインをチョイス。スイーツはお店の人が適当に選んだものが、ワインと一緒にテーブルに運ばれて来ました。この時はマフィン?だったのですが、うーん・・甘い!!半分以上残してしまいました。まあでも、無料で椅子に腰掛けワイン飲みながらゆっくり休めたので、とっても有り難いサービスですね〜。
パンフレットを持っていなくても、インフォメーションデスクへ出向いて、ツーリストだと言えば、このスイーツクーポンはもらえるような気がするので、ちょっと休憩したい時に利用してみてはどうでしょうか。

 

夕暮れのポルト歴史地区

帰りは荷物もあったので、メトロを使って宿の最寄り駅まで一気に戻ったのですが、お天気がちょっと回復してきたので、もう一度、ドン・ルイス1世橋の景色を見たくなり、先に宿に戻っていた夫に連絡し、荷物を取りに来てもらって、夕刻の市内を散策しました。

前日、パレードでものすごい人混みだったクレリゴス教会前

ドウロ川南岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア。川沿いにはワイナリーが並んでいる

日中のカラフルなミニチュア的景観も好きだけど、夕暮れの西日が眩しい時間帯も本当にうっとりする眺め。最後の最後まで、ポルトの景色を楽しみました。

何度も訪れてしまう魅力のドン・ルイス1世橋から、ドウロ川北岸のカイス・ダ・リベイラ

 

ポルトでうちごはん2 ポルトガルでは外食も楽しむべし

旅行最終日の夜。地元客で賑わうレストランに出かけて行き、名物や郷土料理に舌鼓を打てれば最高なのですが、自炊旅では、食材を食べ切る!という任務があるのが、ちょっとした厄介ごと。
外食のことも考えて食材を買えば良いのですが、つい、普段の節約主婦根性が出て、コスパを重視してしまい、何度経験しても、なかなか上手く買えないものなんですね〜。かと言って、食材を廃棄するなんてことは、当然避けたいので、毎度、最終日は買い物無しの食べ切りdayとなります。

この日もメインは、前日買ったムール貝の残り半分をまたまたワイン蒸しに。蒸し汁は取り分けて、白いんげん豆のスープにして、その他、クレソン・パン・ハム・チョリソー・チーズ・オリーブなど、冷蔵庫に残っていたもの全てお皿に盛って完成。

私個人的にはビアとワインが飲めれば嬉しく、お酒に合うこんな感じの食事がもともと好みなので、苦ではないとはいえ、プロが作る現地の美味なものを味わう回数が減るのは、やっぱり残念。特にポルトガルは、他の欧米の国々と比べて外食が安くて美味しかったので、殊更そう感じました。
そうは言っても我が家の場合は、アルコールの消費量が少なくないので、それを踏まえると、やはり部屋呑みがベターという結論なんですが・・・。

ポルト2泊の消費量。泡1本、ヴィーニョヴェルデ(白)2本、ビア(1L)3本

結局ポルトでは、ドン・ルイス1世橋からの景色だけは満喫しましたが、クレリゴスの塔にも上らず、レロ書店も行きそびれ、フランセジーニャは食べ忘れ、ポートワインのワイナリー巡りもせず、おまけに、これはポルトという訳ではないですが、最終的に一度もファドを聴かず仕舞いだった!ので、旅全体を振り返ってみると、やや不完全燃焼的な部分もあるのは否めませんね〜。

ただ、歳なのか?年々、旅の後半は疲れが出やすくなっているのも事実。なので、最後まで旅を楽しめることを最優先とすることが、結果的に満足度の高い旅になるのだから、今後は特に、年相応に欲張らないことを心掛けるべきだなあ〜とも思っています。

 

帰国便でまさかの欠航!飛行機が欠航になった場合にすべき事柄

DAY8

丸々1週間満喫したポルトガルも、とうとう帰国日。
この日は正午発の飛行機だったので、朝もそんなに早い訳でなく、8時半頃、宿を出発。メトロで空港へ向かいました。
空港へ着いて案内掲示板をチェックすると「???」、私たちが乗る予定の便の横に ”cancelled” と表示されています。ポルトガル旅行記の冒頭でも触れましたが、これまで欠航も大幅遅延もロストバゲッジも経験したことない私たち夫婦、キャンセルの意味が数秒間理解できませんでした。。。

本当はこの案内を目にしたと同時に、ルフトハンザのカウンターに行かなければならないのですが、そんなことも知らない私たち、この掲示板の前で15分以上、便がキャンセルになった時どうすればよいのか?スマホで調べていました。勿論、スマホ検索しただけで解決するはずもなく。。ようやく行動を起こし、ルフトハンザのカウンターへ行ってみたら、当然のごとく、えげつない行列!!泣

左端の黄色いコーナーがルフトハンザのカウンター

1時間、もしくはそれ以上並んだと思います。プライオリティパスで入れるラウンジに行こうと、少し早めに宿を出発したにも関わらず、掲示板の前で無意味に時間を過ごしたことが悔やまれます。
買っていた航空券は、フランクフルト(ルフトハンザ)経由の羽田行き(ANA)で、もともとフランクフルトで5時間近く待ち時間があったため、なんとか羽田便に間に合わないかな?と淡く期待したのですが、そもそもポルトーフランクフルト間の便が1日にそんなに飛んでる訳でないのでしょう、ようやく私たちの番になり、提示された代替便は、本来の東京到着時刻より4時間遅れになる成田着のイスタンブール経由ターキッシュエアラインでした。

信州住まいの私たち、事前に、東京から自宅へ戻る特急列車も予約していたので、その便だと列車に間に合わないから困ると言って、再度、違う便を探してもらったのですが、東京に同日着ならこの便しかないとのことで、やむなく了承。列車のキャンセルに加え、新たに高速バスの予約など(最終の特急列車に間に合わない時刻だったので)、ポルトの空港では日本に着いてからの交通手段の取り直しなどでおおわらわ。自宅から空港までが遠いと、こういう時は本当に厄介、余計な手配が増え骨が折れます。

とはいえ航空券は、ANAの公式サイトから、続き(東京ーポルトガルの往復)で買っていたので、ルフトハンザのカウンターで何も言わなくとも ”Your final destination is Tokyo” と理解されており、問題なく東京まで帰る便を手配してもらえましたが、これをぶつ切りで(ポルトーフランクフルトと、フランクフルトー東京を分けて)購入していたら、こうはいきません。自腹でフランクフルトー東京の航空券を買わないといけない場合もあり得ます。恐!

ということで、乗機予定の便が欠航(もしくは遅延)になったら、すぐさま航空会社のカウンターに行く!そして、航空券は同一日で乗り継ぎがある場合は、続きで買う。この2点は、今回の旅の教訓です。後から考えれば、前日になってもオンラインチェックインの案内が来なかったり、変だな?と、もっと早くに欠航を気づける要素はあったのですが、何事も経験してみないとわからないものですね〜。

そして帰国後も、まだやることは残っています。
ルフトハンザ社のカスタマーセンターに列車のキャンセル料や、成田ー羽田間の交通費など、欠航になったために余分にかかった費用をメールで連絡(日本語で大丈夫)します。連絡先はポルト空港のチェックインカウンターで名刺をもらって確認しておきました。(念の為、航空券を買ったANAに先に連絡しましたが、欠航便はルフトハンザだったので、やはり、諸経費の件は、ルフトハンザが窓口でした。)
数回のメールのやり取り後、2週間ほどで口座に着金。「ルフトハンザ 欠航」などでググって口コミなど読んでいると、全然支払いされないとか、色々なコメントが出てくるのですが、私の場合は特に何の問題もなく、すんなり振り込みされていました。

以前、ニュージーランド航空を利用した際も、私が購入した羽田発の便がダイヤ改正で成田発となってしまい、航空会社から変更願いの電話がかかってきました。結果的に成田発の便への変更に了承したのですが、こちらから羽田ー成田間の交通費はどうなるのか?と、尋ねない限りそのままスルーで、航空会社の方から費用負担の提示をしてくることはなかったので、その辺はどこの航空会社も、こちらからアクションを起こす必要がありますね。漏れなく請求したいところです。羽田ー成田の空港変更の場合は、一人3000〜3500円位と、航空会社ごとに一律で金額が決められているようです。

他にも、マイレージの件はANAに確認。私が買った航空券は最も安いランクのものだったので、代替のターキッシュエアラインには、正規運賃で乗機したことになるのか?当初の加算マイルよりも夫婦で3000マイル程多く累積となり、その点だけは、今回の欠航で唯一ラッキーなことでした。

 

最後に

飛行機トラブルがあると、どうしても旅全体の印象が大きく変わってしまうのですが、ポルトガル自体は本当に良い国で大好きになりました。
唯一、日本から遠いことだけが難点ですが、街は美しく見所がたくさん。治安も良好で、何より私たちが重要視しているアルコールが安くて美味しく、外食を含めた物価もヨーロッパとは思えないほどお手頃とあり、ここ数年旅した中でもトップクラスの満足度です。

自炊旅のまとめとしては、リスボン・ポルトなどの都会では、キッチン付きのアパートメントもお安い値段で良いところが数多くあるので、自炊には向いていると思います。ただ、繰り返しになりますが、外食も高くないので、自炊メインではなく、どちらも楽しむようなスタイルが望ましいかな〜と思います。

ドン・ルイス1世橋にかかわらず、川辺にはカモメがたくさん

自炊旅おすすめ度:★★

ポルトガルのおみやげについてはこちら

ポルトガル自炊旅行記(初回)はこちら

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